これまで使っていたAndroid(アンドロイド)スマホ(以下、元のスマホ)から新しいAndroidスマホ(以下、新しいスマホ)に機種変更するときに事前にやっておきたいこと、知っておきたいことなどを紹介します。
ここで移行手順の流れを把握してからバックアップを確認し、引き継ぎしていきましょう。
本コンテンツで紹介する手順は、スマホやパソコンに詳しくなくても自分でできることばかりなので、そんなに難しいことはありません。
たとえば、新しいスマホがシャープのAQUOSの場合、USBケーブルで新旧のスマホを接続することで簡単にデータを移すこともできます(詳細は、「AQUOSへの移行ツール「かんたんデータコピー」を使おう」を参照)。
なお、ここでは、乗り換え前の事例には2017年8月発売のドコモ AQUOS R SH-03J(Android 7.1)を、乗り換え後の事例には2021年2月発売のドコモ AQUOS sense5G SH-53A(Android 11)を使用します。
適宜、お使いのスマホに読み替えてください。
通信事業者の変更(MNP)に関係なく、機種変更前に必ずやっておくべきことがあります。
おサイフケータイやポイントサービス、スマホ決済のアプリを使っている場合、サービスによってはあらかじめ機種変更前に引き継ぎの手続きを行う必要があります。
引き継ぎの手続きをしないと、残金や残っているポイントを利用できなくなるので注意しましょう。
あらかじめ、ご自身が利用しているサービスの公式サイトなどでも確認してください。
おサイフケータイについてはコラム「おサイフケータイのデータを移すには」を、スマホ決済については「スマホ決済のアカウント情報を移すには」を参照してください。
また、元のスマホの契約を解除すると、インターネットに接続できなくなります。
Wi-Fiなどのインターネット接続のサービスを利用できる場合は問題ありませんが、スマホの通信回線だけを使用している場合は、データの種類によっては移せなくなります。
インターネット接続が通信回線のみの場合は、解約前にデータのバックアップを行っておきましょう。
スマホ内のデータのバックアップ方法は、利用しているサービスやアプリによって異なります。
バックアップの概要は、「最適なデータの引き継ぎ方法を知ろう」を参照してください。
具体的な方法は「スマホのデータをまとめて移そう」で紹介します。
おサイフケータイのデータを移す方法は、サービスによって次の3つの方法があります。
なお、機種変更と同時に電話番号も変わる場合は、別途手続きが必要になることが多いので、詳細は、各サービスの公式サイトで確認してください。
①の方法は、機種変更前に元のスマホでサービス事業者のサーバーにデータをアップしたり、引き継ぎ番号などを取得しておきます。
新しい端末に機種変更後、データをダウンロードしたり、取得した引き継ぎ番号を入力します。
【サービス例】楽天Edy、モバイルSuica、iD、WAON、nanaco、QUICPay、モバイルPASMOなど
②の方法は、元のスマホからサービスの情報を解除したり解約したりしてから、新しいスマホで同じ会員IDとパスワードなどで再設定します。
【サービス例】ゴールドポイントカード、ローソンモバイルPontaなど
③の方法は、古いスマホでの手続きは不要で、新しいスマホにアプリで再度、設定します。
【サービス例】モバイルスターバックスカードなど
PayPayや楽天ペイなど、QRコードで瞬時に決済できるスマホ決済サービスを利用している人も多いでしょう。
サービスによっては、機種変更時に電話番号を変更するかしないかによっても手続きが変わるものがあるので注意が必要です。
たとえば、PayPayで電話番号が変更にならない場合、新しいスマホでアプリをダウンロードして電話番号やパスワード、SMS認証などで引き継ぎます。
電話番号が変更になる場合は、あらかじめ元のスマホで引き継ぎの手続きが必要になります。
スマホ決済サービスによって操作は異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
Androidスマホ同士の機種変更の場合、同じOSを採用しているのでデータ移行も簡単に済みそうな感じがしますが、データの種類によっては複数の移行方法を組み合わせないとうまくいかないことがあります。
まずは、Androidスマホで扱うデータの種類と引き継ぎ方法を確認しましょう。
データの種類は、大きく分けて次表の3つに分けられます。
データの種類 | 引き継ぎ方法 |
---|---|
❶ Googleサービスのデータ (GmailやGoogleカレンダーなど) |
Googleアカウントの同期を使う。 (同期とは、複数の端末でデータを同一に保つこと。同じGoogleアカウントを設定することで元のスマホのデータを新しいスマホでも使用できる) |
❷ 通信事業者提供のサービスのデータ (連絡先やキャリアメールなど) |
通信事業者が提供するバックアップサービスを使う |
❸ その他のアプリデータ | アプリごとにバックアップするか、専用アプリでバックアップする ※ |
以降、これら3種類のデータの引き継ぎ方法の概要を紹介します。
最新のAQUOSスマホならケーブル接続で簡単にデータ移行
シャープの最新のAQUOSスマホに機種変更する場合は、元のスマホとUSBケーブルで接続するだけで、簡単にデータを移すことができます。
詳細は、「AQUOSへの移行ツール「かんたんデータコピー」を使おう」を参照してください。
GmailやGoogleカレンダーなど、Google関連アプリのデータは、同じGoogleアカウントを設定することで簡単に新しいスマホにデータを移すことができます。
このしくみを「同期」といいます。
この機能を利用するには、事前に同期したいサービスを設定しておく必要があります。
具体的な操作方法は、「スマホのデータをまとめて移そう」を参照してください。
通信事業者のサービスは、解約しない限り利用できるので、機種変更時に通信事業者を変更しない場合は、通信事業者が用意しているバックアップサービスを利用するいいでしょう。
これらのバックアップサービスについては、「スマホのデータをまとめて移そう」を参照してください。
ご自身でGoogle Playストアからインストールしたアプリのデータは、どこに保存する設定にしているかによって操作が異なります。
これらのデータは一番気を使う部分です。誤って削除しないように慎重に操作しましょう。
スマホ本体(内部ストレージ)に保存している場合は、SDカードにバックアップをとったりパソコン経由でコピーしたりすることで、新しいスマホにデータを読み込むことが可能です。
なお、最近のAndroid用アプリは、データの保存先にサーバー(クラウド)を指定できるものが多いので、こうしたものは同じアカウントでログインすることで新しいスマホでデータを利用できるようになります。
事前に、ご使用のアプリのヘルプや公式サイトで確認してください。
なお、Android 6.0以降から、「Googleバックアップ」という機能が追加されており、Google Playストアからインストールしたアプリのデータも容量限定ですが、まとめてバックアップできるようになりました。
また、バックアップ専用のアプリを利用することで、標準アプリ以外のアプリデータもまとめてバックアップすることが可能です。
Googleバックアップやバックアップ専用アプリの詳細は、「スマホのデータをまとめて移そう」を参照してください。
スマホの製造メーカーによっては、独自で引き継ぎツールを用意しているところがあります。
移行できるデータは、メーカーによって異なりますが、おもに電話帳やSMSなどを移すことができます。
たとえば、シャープの場合、USBケーブルで新旧のスマホを接続することで簡単にデータを移すことができます(「AQUOSへの移行ツール「かんたんデータコピー」を使おう」を参照)。