Android OSのバージョンが上がると、なにが変わるのでしょうか。
スマホのハードウェア本体も新しくなると、どんな違いが出てくるのでしょう。
新旧2台のAndroidスマホ(以下、スマホ)を使って、さまざまな視点から比較してみましょう。
ここでは、2017年7月発売のドコモAQUOS R SH-03J(Android 7.0)と2021年2月発売のドコモAQUOS sense5G SH-53A(Android 11)を使用して比べます。
Android OSは、バージョンが上がるたびに機能が強化・拡張されています。
たとえば、AQUOS R SH-03JのAndroid 7.0からAQUOS sense5G SH-53AのAndroid 11では4世代の開きがありますから、その違いに大きな驚きを感じるでしょう。
ユーザーインターフェースで注目なのは、Android 10以降から新たに追加されたジェスチャーナビゲーションによる操作方法の変更です。
シンプルな操作性で使い勝手が向上しました。
これまで、ホーム画面の下に表示されるナビゲーションバーには、「戻る」「ホーム」「アプリ使用履歴」の3つのボタンが表示されていましたが、Android 9 Pieからジェスチャーによる操作が導入されました。
Android 9 Pieでは「ホーム」ボタンだけが表示され、Android 10ではナビゲーションバーからすべてのボタンが消えました。
なお、以前の3ボタンのナビゲーションバーとの切り替えは、AQUOS sense5G SH-53Aの場合は、「設定」→「システム」→「操作」→「システムナビゲーション」をタップします※。
※ご使用のホームアプリによっては、ジェスチャーナビゲーションはご利用いただけません。
ジェスチャーナビゲーションでは、ホーム画面に戻る場合は、画面下部から上にスワイプすると戻ることができます。
アプリの履歴一覧は、ホーム画面で画面下部を上にスワイプしながら指を止めると表示されます。
アプリの履歴が横並びで表示されるので、画面を左右にスライドして目的のアプリをタップします。
アプリの履歴が重なって表示されるAndroid 7.0のAQUOS R SH-03Jに比べてみると、さらに見やすくなっていますね。
ホーム画面に戻るときは、画面下部から上にスワイプします。
アプリを使用中に1つ前の画面に戻るには
ジェスチャーナビゲーションでは、アプリの操作で前の画面に戻りたい場合は、画面を左端または右端から中央に向けてスワイプします。
Android 11では、メディアコントロールが通知パネルの機能として表示されるようになりました。
デザインも一新され、メディアコントロールから再生先を簡単に切り替えることができます。
たとえば、移動中にBluetoothイヤホンで聞いていたのを、家に帰ってリビングのスマートスピーカーに切り替えたりできるので便利です。
また、複数の再生アプリを起動している場合は、メディアコントロールを左右にスライドすることで再生を切り替えることもできます。
Android 8以降になると、ホーム画面のアイコンを長押しするとメニューが表示され、アプリを起動しなくてもすぐに使いたい機能にアクセスできるようになりました。
たとえば、Gmailアイコンではメールの通知や新規作成が表示されたり、メッセージアイコンでは新しいメッセージを作成したりグループを作成したりできます。
Android 7では、どのアイコンを長押ししてもアイコン操作のみが表示されます。
Android 11からスクリーンショットの保存以外に、画面の録画も可能になりました。
音声やタップの操作も録画することができるので、スマホゲームの実況やビデオ通話などの録画も可能です。
画面に表示された情報はそのまま録画されてしまうので、IDやパスワードなどの個人情報は表示しないように注意しましょう。
なお、有料の動画配信サービスの動画は録画できません。
「スクリーンレコード」を使うには、画面上部を下にスワイプして「クイック設定」画面を表示し、左にスワイプして3ページめの「スクリーンレコードの開始」をタップします。
表示される画面で録音やタップの記録の有無を設定し、「開始」をタップします。
これで録画が開始されます。
録画を停止するには、再度「クイック設定」画面を表示し、「タップして中止」をタップします。
Android 11では、電源ボタンを長押して表示される画面でスマートデバイスをコントロールできる機能が追加されました。
使うたびにアプリを起動しなくても、スマホの電源ボタンの長押しでコントロール画面が表示されます。
スマートデバイスをコントロールするには、Google PlayでGoogle Homeアプリをインストールし、画面の指示にしたがってスマートデバイスを登録します。
スマホは年々、ハードウェアスペックが上がっており、現在では、ハイスペックのパソコン並みの性能を持ち合わせていると言ってもいいでしょう。
4年前のスマホと比べてみると、その差は一目瞭然です。
CPUパワーも格段に上がり、3Dゲームも高解像度の映像もストレスなく楽しむことができます。
また、2020年春より4G/LTEの次世代通信規格にあたる5G(第5世代移動通信システム:5th Generation)のサービスが開始されました(※)。
5Gでは、3D映像などの大容量データでも少ない遅延で高速に送受信が可能になります。
すでに、テレビや冷蔵庫などのネット対応家電も身近になりましたが、さらに車や家、会社などさまざまなモノを5Gでつなぐことで、社会全体の利便性を高めることができます。
このように、さまざまなモノをインターネットでつなぐことを「モノのインターネット」(IoT:Internet of Things)といいます。
スマホも5G対応になることで、いままで以上に多様なサービスに接続できるようになります。
※5Gエリアが全国にくまなく普及するまでには数年かかります。
AQUOS sense5G SH-53Aは、手になじむコンパクトなミッドレンジスマホですが、CPUは5G対応の高速なSnapdragon 690 5Gを採用(※)。
バッテリーも4570mAhを搭載しています。
高画質のオンラインゲームや動画もストレスなく楽しむことができます。
※5G対応のスマホは、5Gエリア以外では自動的に4G/LTEで接続します。
スマホの数ある機能のうち、高機能化が止まらないのが「カメラ」でしょう。
高解像度、高感度化がアップしただけでなく、標準、広角、望遠に対応した3つのレンズを搭載した3眼カメラも当たり前になりました。
シーンを選ばず、瞬時に美しい写真や動画を撮影できる、デジカメ並みの機能を搭載したスマホが増えています。
AQUOS sense5G SH-53Aは、標準レンズはF値2.0、広角と望遠はF値2.4という明るい3眼レンズを搭載。
レンズの切り替えは、カメラ画面に表示されるアイコンをタップするだけなので、さまざまなシーンでシャッターチャンスを逃さずに撮影することが可能です。
また、AI機能が被写体を自動的に検知するので、人物なら人肌を自然な美しさで、風景なら奥行き感のあるダイナミックな撮影が可能です。
現在ご使用のスマホのAndroid OSのバージョンをご存じですか?
この機会に調べてみましょう。Android OSのバージョンを調べるには、アプリ画面で「設定」をタップします。
表示されたメニューから「デバイス情報」(または「システム」→「端末情報」や「バージョン情報」など)をタップします。
端末情報画面が表示されるので、「Androidバージョン」という項目を確認してください。
ここに記載された数字がそのスマホのAndroid OSのバージョンになります。
画面例のAQUOS sense5G SH-53Aの場合は、Android 11ということになります。
ここでは、Android 7と11の新旧スマホの機能の違いを見てきました。
「ストレスなくゲームやアプリをさくさく使いたい」「高画質の写真や動画を心行くまで楽しみたい」「電池の持ちやセキュリティが気になってきた」「アプリの対応OSが上がって、アプリが使えなくなった」と思ったら、そのときが機種変更のタイミングです。
新しいスマホを手に取り、進化した各種機能を楽しみましょう。