新しいスマートフォン(以下、スマホ)に乗り換えたいと思いながら、機種変更のタイミングを計りかねている人は多いのでは?
そもそも、「スマホの替えどき」ってどれくらいなのでしょう。
ここでは、使用感や機種の機能、Androidのバージョンなどから、替えどきの目安を探ってみましょう。
外出時、とくに数日にわたるような遠出のとき、スマホのバッテリー残量が気になってしかたがない、気がついたら自分だけが何回も充電している、なんてことはありませんか?
スマホは、従来の携帯電話に比べてさらに高機能・多機能になっているので、バッテリーの使用量も多くなっています。
しかし、ハード・ソフトともに省電力機能の強化が進んでおり、数年前に比べるとバッテリーの持ちが大きく改善されています。
スマホのシステムであるAndroid(アンドロイド)はバージョンが上がるたびに機能が強化されていますが、消費電力についてもさまざまな改善が行われています。
たとえば、Android7(Nougat)では、前バージョンのAndroid6で導入された節電機能が強化されました。
Android6では、画面がオフになって(スリープ状態)、机などに置かれた状態(静止)が一定時間続くと省電力モードに移行していましたが、Android7では、画面オフから一定時間が経過すると、端末を持ち歩いていても省電力モードに移行するようになりました。
これは、アプリの動作をアプリごとに制限する機能ですが、「遠隔初期化」や「災害用キット」など一部のアプリを除いて、はじめから有効に設定されているので、改めて設定を行う必要はないでしょう。
設定の内容を確認したり変更したい場合は、「設定」→「省エネ&バッテリー」→「電池」のメニューキーをタップし、「電池の最適化」をタップします。
節電機能が適用されていないアプリは、グレー表示されます。
また、もう1つ、省電力に貢献する機能「データセーバー」が新たに追加されました。
これは、アプリのバックグラウンドでのデータ送受信を停止し、使用中の動作も抑制するので、データの使用量を抑えながら省電力が可能になるという機能です。
ただし、この機能を有効にすると、すべてのアプリの動作に制限がかかるので、LINEやFacebookなどのメッセージも通知されなくなります。
制限をかけたくないアプリは、別途、通信を許可する設定が必要です。
データセーバーを有効にするには、「設定」→「データ使用量」→「データセーバー」をタップします。
表示される画面でボタンをタップして「ON」にします。
次に、必要なアプリの通信を許可します。
「データへの無制限アクセス」をタップし、目的のアプリのボタンをタップして有効に変更します。
ハードウェアの省電力化もさまざまな強化・改善が行われています。
たとえば、シャープの「IGZO(イグゾー)テクノロジー」は、使用しているアプリなどに応じてディスプレイの表示制御が可能なので、消費電力を抑えながら長時間駆動を実現しています。
行先の確認にマップを使おうとしたら起動が遅かったり、なかなか地図が表示されなかったりすることはありませんか?
アプリの起動の遅さや操作の重さは、アプリの動作環境に対して端末のハードウェアスペック(性能)がついていけていないのが原因かもしれません。
Androidアプリはバージョンアップのたびに機能が強化され、使用するメモリーも増える傾向にあります。
アプリのバージョンが上がるたびに、ハードウェアに求める要件も高くなっていくのです。
Android端末のハードウェアは、基本的に新しく出た端末のほうが過去の端末に比べてスペックが高くなっています。
CPUの処理速度やメモリーの最適化などの進化により、スマホはパソコン並みの高度な処理を行えるようになっています。
たとえば、2017夏モデル・AQUOS Rは、最新のQualcomm製「Snapdragon 835」(MSM8998)を採用。3Dゲームもサクサク快適に楽しめます。
また、Android端末のメモリーには、システムやアプリの仕事場に相当するRAM(ラム)と、内蔵ストレージのROM(ロム)の2種類がありますが、それぞれ容量が大きいほど多くの処理が行え、大量のデータを保存できます。
RAMは、2012年あたりのAndroid端末では512MB〜1GB程度ですが、2017年現在では3〜4GBが標準になっています。
ROMは4GB程度から、32GBや64GBの機種が主流です。
スマホの頭脳にあたるOS、AndroidやiOSはほぼ1年に1回、メジャーバージョンアップが行われています。
バージョンアップにしたがって利用できる機能が増えたり、強化されたりしています。
同じアプリでも機能が違ったり、場合によっては使っているOSのバージョンには対応していないこともあります。
アプリ開発者は、現在主流のバージョンや最新のバージョンに合わせてアプリを開発するので、端末が古いほど、高機能なアプリを利用できない可能性は高くなります。
スマホは個人情報のかたまり。ロックNo.やパターンを設定して画面にロックをかけるのはいまや常識ですね。
しかし、とくに急いでいるときなどはロックの解除を面倒に感じることも。
Android6以降では、「指紋認証」が導入されているので、センサーに触れるだけでロックを解除できるようになります。
また、Android7では、より安全に使用するため、データとアプリの暗号化の強化、プライバシーの保護、システムのシームレスな更新など、セキュリティ面でのさまざまな改良が行われています。
Android端末が日本で普及を始めた2012年あたりから、どのようにAndroidのシステムやハードウェアスペックなどが進化してきたのかを見てきました。
ここから、Android端末で快適なスマホライフを続けるには、おおむね3年くらいが機種変更のタイミングだと推測できます。
iPhoneの場合も同じことがいえます。
iPhoneのシステムであるiOSは年に一度、新機種と同時にリリースされています。
2016年にリリースのiOS10は5代前のiPhone 5Sまで対応はしていますが、ハードウェアのスペックなどからiPhone 5Sでの使用はどうしても動作が重くなりがちです。
また、iOS8から導入された指紋認証や3D Touchなどの新しい機能には対応していません。
こうしたことから、iPhoneの場合も3年が替えどきになるでしょう。