誰もがスマートフォンを持つ時代だからこそ
考えなくてはならないUser Experience
誰もがスマートフォンを持つ時代がやってきました。それは上級者の方も初心者の方も分け隔てなく、誰にでも最適なものか望まれる時代だとシャープでは考えています携帯電話の時代より、シャープはお客様にいかに快適に、楽しく操作していただけるかという点に注力し様々な開発を行ってきました。しかしスマートフォンの時代に入るとその操作感の違いから、「使いやすさ」という考え方が根底から覆ると共に、お客様一人一人の知識レベルや経験レベルも細分化の一途をたどり、本当に最適な答えを導き出しづらくなっていることに気付きました。本当に自分達はお客様に満足できるものを提供できているのか?
我々が新しいUser Experienceを開発する経緯となったのはこうしたお客様に向かい合い、自分達の仕事を見つめ直すという所から始まっています。
お客様の能動性に期待するのではなく
心遣いを提供する。それがFeelUX
携帯電話を使っていたお客様が初めてスマートフォンを手にした時、最も戸惑うのはその操作性の違いでしょう。これまでメーカーの開発では「使い方を学ぶ」といったお客様の能動性に期待していた部分がありました。そしてそのお客様の能動性に依存する部分を少しでも減らしていく事が、お客様を戸惑わせないために重要な要素だと気づきました。多かれ少なかれ「学ぶ」という行為は必要だと思います。しかし、それ自体を負担に感じるお客様が多いのも事実です。一般的な携帯電話を作りつづけたシャープだからこそ、
● お客様の視点に立って指が勝手に動く程の自然な操作を提供したい。
● 「強いる」のではなく、人の感性に寄り添った「心遣い」を提供したい。
こうした気持ちを大切にしていきたいという想いに到達しました。 もちろんその想いは初心者だけを対象としたものではありません。すでにスマートフォン を使い慣れた方にも十分な配慮をすると共に、使いこなしていけばより自分にフィット したUser Experienceであるという事に気づいて頂ける。 Feel UXではそんな新しいスマートフォンの側面を感じとって頂ければと思っています。
「グローバルに通用する新しいユーザーエクスペリエンスが作りたい」その想いを実現するために新しいデザインパートナーを探していたなかで、そんな当社の想いに賛同してくれたのは北米のfrog (フロッグデザイン)でした。
40年近いデザインコンサルティング業務の経験を持つfrogはシャープの考えをより具体的に広げていくために、幾つかのストーリーを作り上げました。それらは様々な異なる視点を、彼らが得意とするデザインの力で距離感のあるアイデアに整理していくという方法で練り上げられ、最終的に現在のスタイルに収まりましたが、どれもが捨てるには惜しいアイデアでした。いずれFeelUXの進化の過程でそれらの案が反映されてくる事もあるでしょう。
40年近いデザインコンサルティング業務の経験を持つfrogはシャープの考えをより具体的に広げていくために、幾つかのストーリーを作り上げました。それらは様々な異なる視点を、彼らが得意とするデザインの力で距離感のあるアイデアに整理していくという方法で練り上げられ、最終的に現在のスタイルに収まりましたが、どれもが捨てるには惜しいアイデアでした。いずれFeelUXの進化の過程でそれらの案が反映されてくる事もあるでしょう。
「目的へのアクセスを短縮する、新しいユーザーエクスペリエンスを提供したい」という我々のリクエストに対して、frogは様々な案を出してきてくれました。その中から、お互いにディスカッションしながら取捨選択をして、最終的には1つの案を研ぎ澄ましていきました。シャープでは考え得ないアイデアが出てくることもありましたし、逆に我々の3年間のスマートフォン開発の経験から、彼らのアイデアがよりブラッシュアップされることもありました。彼らと最終的に纏め上げたコンセプト・デザインは、とても魅力的で、何とかそれをそのまま仕上げたい、と思いました。
frogからは「根本のコンセプトだけは絶対に曲げない」という強い姿勢に対して、とても刺激を受けました。技術的な実現解も含めて提案して来るため、「技術的に出来ない」という逃げは通じず、開発中は非常に大変でしたが、とてもエキサイティングな開発でした。「Feel UX」の1st Phaseを投入し、お客様の声もこれから挙がってくると思います。
基本コンセプトはそのままに、今後もどんどん進化を遂げていきたいと考えています。
- 田上文俊 係長
パーソナル通信第三事業部 開発部
- 景井美帆 主事
グローバル開発C プロダクト企画部 - 森川大樹 主事
グローバル商品開発C 第四ソフト開発部 - 森本一希
グローバル商品開発C 第四ソフト開発部 - 田畑雅基 主事
UI開発センター UXデザイン室 - 山下晋吾
UI開発センター UXデザイン室