情報漏洩対策の完全ガイド|企業・社員双方で実施したい15の対策をご紹介

情報漏洩は、サイバー攻撃だけでなく誤送信や管理不備といった身近な原因からも発生し、企業に深刻なダメージを与えます。 本記事では、企業が取り組むべき10個の仕組みづくりと、社員が日常的に実践できる5個の行動対策を整理しました。 初めて情報漏洩対策を検討する企業担当者の方や、社員向け研修資料を探している方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。


公開:2026.08.07 / 更新:2026.08.07

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【データで見る】情報漏洩のリスク

2024年に上場企業と子会社で発生した個人情報の漏えい・紛失事故は189件と前年比8.0%増で、調査開始以来4年連続の最多更新となりました。漏えい・紛失した人数は約1,586万人分と前年からは6割減ったものの、数百万人規模の大規模な事故も発生しています。

原因は「ウイルス感染・不正アクセス」が全体の6割を占め、ランサムウェア被害や委託先からの二次流出が目立ちました。さらに、誤送信や誤設定といった人為的ミスも2割を超えており、システム対策とあわせて社員リテラシーの強化も不可欠となっています。

こうした状況は、情報漏洩がもはや一部の企業だけの問題ではなく、あらゆる業種・規模の企業にとって現実的な経営リスクであることを示しています。一度事故が発生すれば、金銭的損失だけでなく、顧客や取引先からの信頼を失い、企業ブランドの毀損にも直結します。だからこそ、日常的なセキュリティ教育や社内ルールの整備、委託先も含めた管理体制の強化など、組織全体での対策が欠かせません。今後も増加が予想される中で、情報漏洩対策は最優先の経営課題と位置づけて取り組む必要があるでしょう。

※出典:東京商工リサーチ「2024年上場企業の「個人情報漏えい・紛失」事故 過去最多の189件、漏えい情報は1,586万人分

企業が行うべき!情報漏洩対策10個

情報漏洩を防ぐには、技術的な防御と社員の意識向上を両立させることが不可欠です。ここでは、企業が取り組むべき代表的な対策を10項目に整理しました。一つずつ見ていきましょう。

1. アクセス権限を適切に設定・管理する

社員全員が制限なくすべての情報にアクセスできる状態は危険です。必要な人に必要な範囲だけ権限を与えましょう。退職者や異動者のアカウントを放置しないことも重要で、削除や変更を速やかに行う体制を整えることで情報漏洩のリスクを大きく減らせます。

2. 多要素認証を導入する

セキュリティをパスワードだけに頼るのは危険です。ログイン時に「パスワード+ワンタイムコード」や「パスワード+指紋認証」のように複数の方法を組み合わせると、不正ログインを防ぎやすくなります。特にクラウドサービス利用が増えている今、必須の仕組みといえるでしょう。

3. 情報資産を暗号化する

大切なデータは鍵をかけるように暗号化しておくと安心です。もし端末をなくしてしまっても、暗号化されていれば簡単には中身を見られません。特に顧客情報や社内の重要データを扱う企業では、欠かせない基本対策といえるでしょう。

4. エンドポイントのセキュリティを強化する

スマホやPCといった端末は攻撃者の入口になりやすいため、ウイルス対策ソフトやファイアウォールを導入し最新状態に保つことが欠かせません。端末ごとに防御を固めることが、会社全体の安全を支えることにつながります。

5. 情報端末の持ち出しルールを設定する

業務用端末を社外に持ち出す場合は、利用範囲や禁止行為を明確にルール化する必要があります。USBへの保存制限やVPNの利用義務化など具体的に決めておくと安心でしょう。社員が迷わず遵守できるガイドラインを整備し、違反時の対応も含めて徹底することが大切です。

6. 操作ログ・アクセスログの取得・監視を行う

「誰がいつどの情報にアクセスしたか」を記録しておくと、不正利用の抑止につながります。ログの記録だけでなく、その内容を定期的にチェックすることで、不審な動きを早期発見できるのもメリットでしょう。問題が起きても原因をすぐに特定できるので、その後の対応が取りやすくなります。

7. 社員向けにセキュリティ教育・リテラシー研修を実施する

誤送信や誤操作など、人的ミスが情報漏洩につながることも少なくありません。定期的に研修を行い、社員全員が「やってはいけないこと」を理解しておくことも大切です。小さなミスを防ぐことが、大きなトラブルを防ぐ第一歩になります。

8. OS・ソフトウェアが常に最新バージョンになるよう随時更新を行う

古いままのソフトは「攻撃者に狙われやすい弱点」になります。更新通知が来たら後回しにせず、必ず最新版にしましょう。更新作業を社員任せにせず、自動アップデートや一括管理の仕組みを整備することが理想的です。

9. MDMなどによるモバイル端末管理を行う

スマホやタブレットは社外で使うことが多く、紛失や盗難のリスクも高いです。MDM(モバイルデバイス管理)を導入すれば、アプリの一括配布や遠隔ロックが可能になり、端末を一元管理できます。社員数および配布する端末数が使う企業におすすめの仕組みといえるでしょう。

10. インシデント対応体制を整備する

情報漏洩はゼロにできないリスクだからこそ、万が一に備えた体制づくりが必要です。発生時の連絡フローや顧客対応、外部機関への報告手順を明確にしておくことで、被害を最小限に抑えられます。平時からの訓練やシナリオ準備が信頼維持につながるでしょう。

社員に徹底させたい!個人向け情報漏洩対策5個

情報漏洩は企業のセキュリティ体制だけでなく、社員一人ひとりの行動からも発生します。ここでは、日常業務で特に意識しておきたい基本的な対策を5つ紹介します。

1.移動中や社外、フリーWi-Fi使用時に重要情報を閲覧しない

電車やカフェなど人の多い場所でパソコンやスマホの画面を開くと、第三者に内容を覗かれるリスクがあります。また、暗号化されていないフリーWi-Fiでは通信内容が盗み見られる可能性も高いため、重要なデータや顧客情報の閲覧は避けましょう。業務で利用する場合はVPNの使用も有効です。

2.信頼できないメールやWebサイト、ファイル等は開かない

不審なメールの添付ファイルや見覚えのないリンクは、ウイルス感染やフィッシング詐欺の入り口になりやすいです。送信元が知人や取引先を名乗っていても、本文に違和感がある場合は開かず、必ず確認をとりましょう。「怪しいと思ったら開かない」が基本です。

3.暗証番号は定期的に変更し使いまわしは避ける

複数のサービスで同じ暗証番号やパスワードを利用すると、1つが漏洩しただけで芋づる式に不正利用される恐れがあります。定期的に変更し、英数字や記号を組み合わせた強力なパスワードを設定しましょう。

4.安全確認の取れていないWebサイトでは個人情報を入力しない

住所やクレジットカード番号などを入力する際は、必ず「https」で始まる安全な接続かを確認しましょう。安全性が不明なサイトやポップアップで表示される入力画面には、個人情報を入力しないことをおすすめします。

5.誤送信を避けるためにメール・チャットはダブルチェックを行う

宛先や添付ファイルの誤送信も、情報漏洩の代表的な原因のひとつです。送信前に宛先・本文・添付ファイルを必ず確認し、可能であれば上長や同僚とダブルチェックを行う仕組みを取り入れましょう。小さな確認が大きな事故を防ぎます。

増え続ける漏洩リスクに備えて、社内体制を見直しましょう

情報漏洩は一度起きると損害賠償や顧客離れ、信頼失墜など深刻な影響を及ぼします。近年は不正アクセスやランサムウェア被害だけでなく、誤送信や設定ミスといった身近な要因でも事故が増えています。

企業が情報資産を守るためには、社員一人ひとりの意識向上と、アクセス制御・暗号化・ログ管理などの仕組みづくりを両立させることが不可欠です。特にスマホやタブレットといったモバイル端末はリスクが高いため、MDMによる一元管理が効果的でしょう。

「LINC Biz emm」は、アプリ配布や遠隔ロックなど、運用負担を減らしつつ強固なセキュリティ体制を実現できるEMMです。情報漏洩対策の次の一手として、ぜひご検討ください。