Android™のセキュリティ機能は安全?セキュリティを高める方法やトラブル時の対処法も解説

Android™は、OSのソースコードが公開されているため、ウイルスに感染しやすいと言われることがあります。一方、iPhoneのOSのソースコードは非公開であり、これが両者のセキュリティ面での違いです。ただし、Android™がウイルス感染しやすいわけではありません。

公開:2025.03.18 / 更新:2025.03.18

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Android™のセキュリティ機能

ウイルスに感染すると、個人情報の流出や不正請求など大きな被害を受ける恐れがあります。ここでは、Android™端末に搭載されているセキュリティ機能の特徴について解説します。

不正なアプリの拡散を防止する機能

Android™には、セキュリティ機能の一環として、有害アプリが内部で他のアプリに影響を及ぼすのを防ぐための「サンドボックスシステム」が組み込まれています。
サンドボックスシステムは、アプリごとに隔離された仮想環境内で動作させることで、他のシステム領域にアクセスできないようにする仕組みです。これにより、有害なアプリやウイルスがシステム全体に拡散するリスクが軽減されます。
悪意あるアプリがインストールされても、他のアプリやシステム全体に悪影響を及ぼさず、被害が最小限に抑えられるため、ユーザーは安心してアプリを利用できます。

アップデートが随時実行される機能

Android™では、セキュリティ対策としてアップデートが随時行われています。これらのアップデートは、社内調査で発見された脆弱性だけでなく、Android™ユーザーからの報告に基づいても実施されます。
アップデートにより、常に最新のセキュリティ対策が適用されるため、ユーザーはより安全にデバイスを利用できます。ただし、アップデートを装った悪質なサイト広告やアプリも存在するため、注意が必要です。信頼できる公式のアップデートのみをインストールするよう心掛けましょう。

セキュリティリスクから守る機能

Android™には、ユーザーをセキュリティリスクから守るための高度な機能が組み込まれています。インターネットの利用時、ウェブサイトの閲覧やアプリのインストールなどリスクのある行動に対して複数の防御層を設けているため、ユーザーのデバイスとデータを保護することが可能です。
また、OSレベルでのセキュリティ保護機能が搭載されているので、データを不正に抜き取る行為を防止できる機能があります。これらの機能により基本的なセキュリティリスクを防御できますが、すべてのリスクに対応できません。ユーザー自身の意識や追加のセキュリティサービスの利用が重要といえます。

Android™がウイルス感染しやすいと思っていませんか?

Android™がウイルス感染しやすいと思っていませんか?

Android™のセキュリティ対策は充実していますが、ウイルス対策は取りすぎることはありません。本記事では、Android™のセキュリティを高める方法やトラブルが起きた時の対処法を詳しく解説します。事前の準備で、Android™のセキュリティ対策をしっかり行いましょう。

公開されているGoogleのOSのソースコードは、開発者にとってはアプリ作成を容易にしますが、悪意を持つ人に脆弱性や利用可能な情報を悪用される恐れがあります。そのため、公式以外のアプリをインストールすると、ウイルスに感染する可能性が高まるといわれています。これに対処するには、定期的なアップデートとセキュリティの強化が大切です。

セキュリティを高める方法として、アプリのインストールを制限し、リモートワイプができるMDM(モバイルデバイス管理)を導入することが有効です。
シャープの「LINC Biz emm」は、MDMの進化系といわれる、スマートフォン向けセキュリティ管理ツールです。遠隔で多数のモバイルを安全に管理し、紛失時にはリモート操作で情報漏洩を防止するため、セキュリティリスクを大幅に低減できます。

Android™のセキュリティを高める方法

ウイルスは日々増加し、脆弱性は常に危険にさらされているため、セキュリティを高める対策をとることが重要です。ここでは、セキュリティを高める5つの方法を解説します。

アプリインストール時に『アクセス権限』を確認する

アプリをインストールする際には、「アクセス権限のリクエスト」に注意が必要です。データ収集を目的とするアプリもあるため、どのような権限を要求しているかを確認し、不必要な権限を与えないようにしてください。
例えば、ゲームアプリが連絡先のアクセス権をリクエストしてくる場合は要注意です。ゲームアプリは、通常はゲームプレイに必要な位置情報やストレージのアクセスは必要とされる場合はありますが、連絡先情報はほとんど必要がありません。
不要な権限をリクエストするアプリは拒否することをおすすめします。セキュリティを守るためには、裏の顔を持つアプリを見分けることが重要です。

OSをアップデートし最新の状態を保つ

OSのアップデートは、基本的なセキュリティ対策の一つです。アップデートにはセキュリティの脆弱性を修正するものも含まれており、システムから通知が来たら、手順に沿ってアップデートを行うことをおすすめします。
脆弱性をそのままにすると、デバイスに不正アクセスしたり、データを盗み出したりすることがあります。OSをアップデートし最新の状態を保つことで、デバイスのセキュリティが強化され安心して利用できます。

フリーWi-Fiを使用しない

フリーWi-Fiは便利ですが、セキュリティの観点から利用を控えることをおすすめします。フリーWi-Fiは暗号化されていないことが多く、悪意のある人がWi-Fiを経由してサイバー攻撃をしてくる可能性があります。また第三者にパスワードや個人情報を簡単に盗まれる危険性もあるでしょう。
信頼できるWi-Fiのみを使用し、その際にはネットワークが暗号強度の高いもので暗号化されているかを確認しましょう。「WPA2」の後継として2018年にWi-Fi Allianceが導入した「WPA3」のような、最新の暗号化方式を使っているかが重要です。

IDやパスワードの使いまわしを避ける

複数のサイトで同じIDやパスワードを使いまわすと、情報漏洩時に悪用される危険性が高まります。1つのサイトでハッキングされると、他のサイトにも不正アクセスされる恐れもあります。
そのため、パスワード管理アプリやパスワードマネージャーを利用して、使いまわしを避けることをおすすめします。これにより、サイトごとに複雑で安全なパスワードを設定でき、それらを効率的に管理できるようになります。
また、二段階認証を設定することで、さらに不正アクセスを防ぐことが可能です。

バックアップをとる

定期的にバックアップをとることで、重要なデータを安全に保ち、不測の事態に備えましょう。有害アプリを使用すると、端末を初期化せざるを得なくなることがあります。初期化するとウイルスは駆除されますが、データも全て削除されてしまいます。
そのため、大切なデータを守るために、万が一に備えてバックアップを取っておくことが重要です。バックアップは、クラウドサービスやSDカードを利用して行うのが一般的です。これにより、迅速にデータを復元することができます。

不審なサイトやURLをクリックしない

セキュリティを高めるための対策の1つとして、不審なサイトやURLをクリックしないことが挙げられます。安全性が確信できないサイトや「http://~」から始まるURL、ポップアップウィンドウが多く表示されるサイト、操作していなくてもページが自動でロードされるサイトは避けるべきです。
また、Android™では Playストア以外からもアプリをインストールできるため注意が必要です。有害アプリを避けるためにも、Google Play以外からのアプリインストールを控え、不審なファイルをダウンロードしないようにしましょう。

セキュリティ対策サービスを活用する

セキュリティ対策サービスを利用することで、ウイルス感染のリスクを軽減できます。これらのサービスは総合的なセキュリティ対策がパッケージ化されており、インストールすることが望まれます。
ウイルスやフィッシングサイトから攻撃を受けた際のリスクを考えて、対策を万全に整えましょう。セキュリティ対策サービスは、ウイルスなどからの保護する機能を強化し、リアルタイムのスキャン機能で個人情報やデータを安全に守ります。

Android™でセキュリティトラブルが起きた時の対処法

Android™でセキュリティトラブルが起きた時の対処法

セキュリティ警告が表示されると慌ててしまうかもしれませんが、なかにはクリックさせて広告収入を得る目的の偽警告も存在します。まずはセキュリティ警告が本物かどうかを確認して対処に進みましょう。
ここでは、セキュリティトラブルが起きた時の対処法を説明します。

ネットを切断する

セキュリティトラブルが発生したとき、最初に行うべき対処はインターネットを切断することです。ウイルス感染時には、インターネットを介してウイルスが拡散されたり個人情報が流出したりする可能性があります。
ウイルスに感染した疑いのある場合や、なりすましの警告が表示された際は、まずは機内モードに切り替えてWi-Fiを切り、インターネットから切断しましょう。これにより、被害の拡大や情報の漏洩を防ぐことができます。

疑わしいアプリを削除する

セキュリティトラブルが発生した場合、疑わしいアプリを削除する方法が有効です。まず、身に覚えのないアプリや不審なアプリはすぐに削除しましょう。
トラブル直前にインストールしたアプリが原因であることが多いため、確認して削除することで被害を最小限に抑えることができる場合があります。
特に、Google Playストア以外からインストールしたアプリがトラブルを起こしている可能性が高いため、速やかなアンインストールが望まれます。

クレジットカードを止める

セキュリティリスクが発生したと感じたら、クレジットカードを止めることをおすすめします。時間が経過すると、個人情報が漏れる可能性が高まるため、被害を拡大しないためにも、迅速にクレジットカード会社に連絡してカードの利用の一時停止を依頼してください。
この手続きを行うことで、金銭被害を防ぐことができます。完全にウイルス感染が止められるまで、利用停止状態を維持することが望ましいでしょう。
これにより、さらなる被害拡大を防ぐことができます。

全サービスのIDとパスワードを変更する

ウイルス感染が確定したら、ネットバンクやSNSなどの全サービスのIDとパスワードを変更することが必須です。特に、顧客情報を扱うアカウントやカード情報と紐づいているものなど、被害が大きくなる可能性があるため早急に変更しましょう。
一度情報が流出すると、どこかで悪用される可能性があるため、手間を惜しまずに全サービスのIDとパスワードをきちんと変更することが必要です。強力なパスワードを使用し、可能であれば二段階認証を設定しましょう。

初期化する

さまざまな対処をしてもウイルスが残っている可能性がある場合は、端末の初期化が最終的な解決策です。セキュリティトラブルで端末が機能できなくなった際には、初期化によって問題が解決できることがあります。
ただし、初期化するとデータも全て削除されるため、普段からバックアップを取っておくように心掛けましょう。初期化後、必要に応じて再設定を行うことで、バックアップしたデータを復元することができます。

Android™のセキュリティ対策を万全にしよう

Android™は、サンドボックスシステムや随時のアップデートにより、しっかりセキュリティ対策がとられています。Android™のセキュリティ機能は非常に充実していますが、ウイルス対策は、対策してもし過ぎることはありません。どんな状況でも事前にきちんと対策を講じることが重要です。

シャープの「LINC Biz emm」は、社員用モバイル端末を簡単かつ柔軟に一元管理できるシステムです。直感的でわかりやすく操作が特徴で、簡単に機能制限や設定ができます。
さらに、端末を紛失した際には遠隔操作で情報漏洩を防ぐ機能があり、セキュリティ面での管理に大いに役立ちます。ぜひご検討ください。