
Android™のハンディターミナルは、直感的な操作がしやすく、セキュリティ機能が高いことが特徴です。本記事では、Android™のハンディターミナルの利点や、選び方のポイントについて詳しく解説します。ハンディターミナルは業務内容や使用環境に合った機種を選ぶことが大切です。ぜひ参考にしてみてください。
公開:2025.03.18 / 更新:2025.03.18
【目次】
- 読了目安時間は約10分です。
【基本】ハンディターミナルとは?

ハンディターミナルは、業務用のデータ入力端末の一種で、主に物流業界や製造業、小売業で使用されています。スマートフォンと同様に、必要なアプリケーションをダウンロードして使用し、自由にカスタマイズすることも可能です。
持ち運びが簡単で、リアルタイムで情報管理ができるため、PCへの入力の手間を省き業務の効率化に貢献します。
ハンディターミナルのOSは、主にAndroid™とWindowsの2種類があります。それぞれメリットや特徴が異なるため、用途に応じて最適なものを選びましょう。
ハンディターミナルは、さまざまな現場環境に対応するため、多種多様な仕様が用意されています。たとえば、薬剤消毒が可能なものや、冷凍倉庫向けのモデルなどがあります。
このように、多様なニーズに応じて選択でき、業務の効率化に大いに役立つツールといえます。
Android™とWindowsのハンディターミナルの違い
Android™とWindowsのハンディターミナルの主な違いは上記の通りです。1つずつ詳しく解説します。
システム移行のしやすさ
Windowsには、最新のシステムへのデータ移行がしやすいメリットがあります。効率的にシステム切り替えができるため、システムの中断時間を最小限に抑えられます。
ただし、Windows Embedded Compact 7(※)からAndroid™へのシステム引き継ぎは不可です。Android™に移行する際には、新たにプログラムを構築する必要があります。
また、現在は、高い操作性からAndroid™が多く採用されるようになっているので、システムの互換性やサポート期限を確認することが重要です。
※Windows Embedded Compact 7 は2021年4月にサポート終了、2026年2月にEOLとなります。
利用できるアプリケーションや機能
Android™はスマートフォンの操作性に優れ、通話やモバイルコミュニケーション、ソーシャルメディア利用に適しています。また、豊富な種類のアプリケーションが利用可能です。
一方、WindowsはPCと同じアプリケーションの使用が可能で、プリンターやスキャナーなどさまざまな外部デバイスと接続しやすいのが利点でしょう。
両者とも異なるメリットを持ち、用途に応じた選択が可能です。
OSアップデートの頻度
Android™は、他のOSと比較してアップデートサイクルが早く、頻繁なセキュリティアップデートが行われます。これにより、常に最新の状態を保持でき、セキュリティ対策がより強化されています。
一方、Windowsは、通常月1回程度の更新が行われ、安定したサポートが提供されています。また、Windowsは、特定のバージョンを固定して運用できるため、システムを長期間安定して使用することが可能です。そのため、Windowsは業務利用に適していますが、セキュリティ対策を立てることが非常に重要といえます。
Android™搭載のハンディターミナルの利点

Android™搭載のハンディターミナルの利点には、上記のようなものが挙げられます。
操作がしやすい
Android™はスマートフォンで広く利用されているため、スマートフォンに慣れている人にとっては操作がしやすいでしょう。ハンディターミナルを初めて使用する場合でも、複雑な操作を覚える必要がなく、直感的な操作ですぐに使いこなせる点が魅力です。
また、Android™搭載のハンディターミナルは、一般的に軽量で持ち運びやすい設計になっているので、長時間の使用が求められる現場作業でもストレスなく操作できます。
セキュリティ性能が高い
Android™搭載のハンディターミナルの大きな利点は、高いセキュリティ性能です。Android™は、Google Playプロテクト、OSプラットフォーム、ハードウェアといったマルチレイヤセキュリティに対応しています。この複数の防御層により、システムがより強固に保護されているため、安心して利用できます。ハンディターミナルとして利用する際も、これらの機能が活用されます。
ハンディターミナル選びのポイント
Android™搭載のハンディターミナルには、さまざまなモデルがあります。適切なモデルを選ぶには、業務内容や使用環境、価格を考慮して選ぶ必要があります。
業務内容
ハンディターミナルを選ぶポイントは、業務内容に適した性能を持つかどうかです。スキャン業務が多い職場なら、簡単に扱える操作性が重要です。バーコード読み取りにもさまざまなタイプがあります。
業務内容によって必要なアプリが異なるため、適したアプリが提供されるか確認が重要です。さらに、OSのバージョンによっても、使えるアプリが違うことも考慮しなくてはなりません。
使用環境
ハンディターミナルは、倉庫や製造現場、店舗などさまざまな環境で使用されています。そのため、使用環境に応じて、選ぶ端末の種類が変わってきます。
たとえば、倉庫や製造現場なら、防水や落としても壊れにくい耐衝撃性に優れたモデルが求められるでしょう。運送業などでは、移動中のデータ通信能力も大切です。
また、特殊な環境で使用する場合は、防爆タイプやメディカルタイプ、冷凍タイプなど、使う場面に合わせ選択しましょう。
価格
ハンディターミナルの選定においては、費用をもとに検討することも重要です。初期の購入費用に加え、その後の保守費用も考慮に入れる必要があります。
選択するモデルは、業務の効率向上や耐久性、必要な機能によっても価格が変わります。業務のニーズに合った性能と予算を確認して、最適なモデルを購入しましょう。
また、保守費用としては、バッテリー交換やソフトウエアの更新費用、メンテナンスコストなどが含まれます。
ハンディターミナルの用途

ハンディターミナルは、さまざまな業界において幅広い用途で使用されています。上記、主要な用途について詳しく解説します。
在庫管理
ハンディターミナルは、在庫管理にとても役立つツールです。入荷から出荷までの管理を正確に自動化できるため、在庫管理業務の効率をアップさせます。在庫がどのくらいあるのかをリアルタイムで把握でき、品切れや過剰在庫を最小限に抑えることができます。
たとえば、商品のバーコードやQRコードをスキャンするだけで、出荷作業や棚への配置も正確に行われるため、作業時間の大幅な削減につながります。携帯性に優れたデバイスでもあり、広い倉庫内でもストレスなく移動しながらデータ収集できるのが特徴です。
検針業務
ハンディターミナルは、検針業務で重要な役割を果たしています。水道、ガス、電気業界では、使用量の記録が欠かせないからこそ、業務プロセスの効率化が可能です。検針員は、ハンディターミナルを使って正確に利用料を記録できるため、現場での誤入力を防げます。
また、通信機能が搭載されているハンディターミナルなら、読み取ったデータを即座にサーバーへ送信でき、その場で印刷することも可能です。これにより、データ入力・計算の手間が省け、作業効率が大幅に向上し人的ミスも減少します。
販売のルート業務
ハンディターミナルは、販売のルート業務にとって多岐にわたる用途を持つ便利なツールです。主に、配送ルートや作業指示のデータ通信、在庫管理、伝票作成などに利用されています。
たとえば、飲料販売などのルート業務では、ハンディターミナルで商品のバーコードを読み取ることで、在庫切れを即座に確認でき、在庫状況をリアルタイムで管理することが可能です。商品の売り上げ状況も一元管理できるため、売れ行きや顧客の需要も把握しやすくなります。多機能なハンディターミナルにより、効果的な販売活動ができるといえます。
照合
ハンディターミナルの照合機能は、物流や製造業において、作業効率を向上されるために多く利用されています。特に、商品のバーコードや文字などを読み取り、既存のデータと照合することで、誤った出荷を防止するなど品質管理がしやすくなります。
また、目視確認で引き起こされる見間違いや点検漏れなどのミスも、ハンディターミナルの照合機能によりサポートが可能です。そのため、出荷や梱包作業でのミス防止、正確な在庫管理などの用途で活用でき、データの精度向上にも効果的です。
目的に合ったハンディターミナルを選びましょう
ハンディターミナルは非常に便利で、さまざまな場面で活用できます。業務内容や使用環境に応じた機種を選ぶことをお勧めします。ハンディターミナルを選ぶ際には、今回解説した選び方のポイントを参考に、目的に合った商品を選びましょう。
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