スマホでは、標準のGmailやプロバイダーメールに代表されるインターネットメールと、通信事業者が提供するキャリアメール(ケータイメール:ドコモメール、ソフトバンクメール、auメール)の2種類が利用できます。
ここでは、それぞれの引き継ぎ方法と注意点を説明します。
なお、ここでは移行元のAndroidスマホは元のスマホ、移行先のAndroidスマホは新しいスマホと表記します。
新しいスマホに移したいメールの種類を確認しましょう。
メールの種類や設定によっては、受信済みのメールは引き継ぎできない場合があります。
メールの種類 | 引き継ぎ方法 |
---|---|
❶ インターネットメール | 「メール」アプリでアカウントを設定することで移せる。 ・フリーメール(GmailやYahoo!メールなど):可 ・プロバイダーメール:一部可 ※1 |
❷ キャリアメール | 通信事業者を変えない場合: ・パソコンなどからクラウド経由でキャリアメールの送受信データを読むことができる。 ・通信事業者によってはバックアップサービスやバックアップアプリで移すことができる ※2。または、スマホに受信済みのメールはメールアプリのエクスポートとインポート機能で移すことが可能。 通信事業者を変える場合: ・基本的にキャリアメールの送受信データは移行できない。 |
プロバイダーメールの設定については、ここでは説明しません。
プロバイダーから送付されたメールの設定内容を確認し、メールアプリで設定を行ってください。
また、通信事業者を変更する場合、新しいスマホにデータを移行することはできませんが、各キャリアが用意しているサービスでmicroSDカードにバックアップすることができます。
詳細は「通信事業者が提供するバックアップサービスを使おう」を参照してください。
2021年3月から提供されている、ドコモ、ソフトバンク、au3社のオンラン専用プランに移行する場合は、キャリアを変更しなくても、それまで使用していたキャリアメール(××@docomo.ne.jp、××@softbank.ne.jp、××@au.com)は使用できなくなります。
オンライン専用プランにはキャリアメールの提供はないので、注意しましょう。
インターネットメールの例として、Gmailのデータを新しいスマホで読めるようにします。
キャリアメールについては、「キャリアメールをクラウド環境で利用する」「キャリアメールのバックアップ機能で移す」を参照してください。
Gmailは、Googleのメールサービスなので、新しいスマホに元のスマホと同じGoogleアカウントを登録するだけで自動的に受信し、データを移すことができます。
Androidのスマホには、標準でGmailアプリが用意されています。
新しいスマホに元のスマホと同じGoogleアカウントを設定し、設定画面でGmailが同期する設定になっているかを確認します。
画面例では、「設定」→「アカウント」で使用しているGoogleアカウントをタップ、「アカウントの同期」をタップします。
同期の設定が確認できたら、新しいスマホのアプリ一覧画面からGmailアイコンをタップしてみましょう。
過去の送受信メールが確認できます。
通信事業者が提供するキャリアメールは、機種変更する際に通信事業者を変更しない場合、クラウド環境でパソコンなどから過去の送受信データを確認することができます。
ここから新しいスマホに移すことはできませんが、バックアップ用途で過去の送受信データを確認したい場合などに便利です。
ここではドコモ、ソフトバンク、auを例に、パソコンからキャリアメールを使う方法を簡単に紹介しておきます。
詳細は、各サービスのページで確認してください。
また、通信事業者によっては、バックアップサービスを利用することで送受信データを移行できる場合もあります。
各通信事業者のバックアップサービスについては、「通信事業者が提供するバックアップサービスを使おう」を参照してください。
ドコモの@docomo.ne.jpのメールです。
パソコンのブラウザーから「https://mail.smt.docomo.ne.jp/」にアクセスし、docomoIDとパスワードでログインします。
これで受信メールを確認したり、パソコンから返信したりできます(無料)。
なお、ドコモメールは、通常のインターネットメールのようにパソコンのメールソフトでも送受信が可能です。
詳細はドコモのWebサイト「その他のメールアプリからのご利用」で確認してください。
ソフトバンクのS!メール(@softbank.ne.jp)の場合、ブラウザーからメールの送受信が可能です。
月額330円の有料サービスなので、事前に「S!メール(MMS)どこでもアクセス」のページにアクセスして、申し込む必要があります。
申し込みが完了するとウェルカムメールが届くので、その指示に従って操作します。
auのezwebメール(@au.com/@ezweb.ne.jp)は、パソコンのWebメールサービスを利用できます(無料)。
パソコンのブラウザーから「https://www.au.com/mobile/service/webmail/login/」にアクセスしてログインすると、使用しているスマホに2段階認証のSMSが届きます。
記載のURLをタップすることで2段階認証が行われ、ブラウザーでezwebメールの送受信が可能になります。
詳しくは、auのWebメールのページを参照してください。
通信事業者のキャリアメールアプリには、メールデータをバックアップできる機能が用意されている場合があります。
この機能を使えば、スマホの内部共有ストレージやmicroSDカードにデータを保存し、新しいスマホに読み込むことができます。
ドコモメールアプリには「クラウド」と「ローカル」の2つがあります。
通常、ドコモメールでやりとりしたメールは「クラウド」側に保存され、「ローカル」には、バックアップから読み込んだspモードメールやiモードメールなどが保存されます。
「クラウド」のメールをバックアップするには、目的のフォルダーを選択してその他キー(もしくは「メニューキー」)から「メール保存」をタップします。
初期状態ではPRIVATE¥DOCOMO¥以下に保存されます。
保存したメールをドコモメールに読み込むには、メールのデータを新しいスマホの任意の場所にコピーして、メールアプリを起動します。
その他キー(もしくは「メニューキー」)から「メール取り込み」をタップします。
なお、取り込んだメールは、「クラウド」ではなく「ローカル」に保存されるので注意しましょう。
なお、ドコモのバックアップアプリ「ドコモデータコピー」では、「クラウド」のメールは保存されません(「ローカル」のみ)。
ソフトバンクメールは、2018年5月より「Softbankメール」アプリから「+メッセージ」に統合されています。
+メッセージのメールは、通信事業者に関係なく「マイページ」→「設定」→「メッセージ」→「バックアップ・復元」でバックアップできます。
保存先は、microSDカードと端末内で選択できますが(端末によっては+メッセージのフォルダー内、microSDカードであれば「PlusMessage」内の場合もあります)バックアップファイルは.backup形式なので、テキストエディタでは読むことはできません。
バックアップファイルを新しいスマホに読み込むには、バックアップと同様、「マイページ」→「設定」→「メッセージ」→「バックアップ・復元」から操作できます。
auメールの「Eメール」アプリの「Eメール設定」にある「バックアップ・復元」メニューには、復元のみでバックアップは用意されていません。
「Eメール」のメールデータをバックアップするには、スマホの「設定」から「au設定メニュー」→「データを移行する」→「SDカードを使う」→「保存する」と操作してメールデータを保存します。
保存したデータを新しいスマホに読む込むには、「Eメール」アプリの「バックアップ・復元」から操作します。