iPhoneで撮影した写真や動画のデータを新しいAndroidスマホに移します。
ここでは写真を例に説明しますが、動画の場合も操作方法は同じです。
写真や動画を新しいAndroidスマホに移す方法はいくつかありますが、基本的にWi-Fiや通信事業者のモバイル回線など、インターネットに接続する必要があります。
一般的には、次のような4つの方法があります。
引き継ぎ方法 | 内容 |
---|---|
❶ 通信事業者の独自サービスを使う | 通信事業者が用意しているサービスを使う。機種変更で通信事業者などを変えないのであれば、バックアップも兼ねることができるので便利(「Androidスマホに機種変更する前に」のコラム参照) |
❷ iCloudからダウンロードして移す | iCloudに保存された写真や動画をパソコンにダウンロードして新しいAndroidスマホに移す。 スマホやパソコンの扱いに慣れていないと少々面倒 |
❸ バックアップアプリを使う | バックアップアプリ「JSバックアップ」を使う。 iPhone内の写真や動画をまるごと新しいAndroidスマホに移したいときは、この方法が一番手軽。 詳細は、「電話帳(アドレス帳)の連絡先を移そう」を参照 |
❹ クラウドサービス経由で移す | 必要な写真や動画だけをクラウド経由で移す。 写真の整理を兼ねたい場合はこの方法がお奨め |
ここでは、一番汎用的な4番めのクラウドサービスを使う方法を紹介します。
「JSバックアップ」は、通信事業者や端末のメーカーにかかわらず利用できる、無料の定番バックアップアプリです。
連絡先とカレンダー、写真、動画のバックアップと復元が可能です。
すでに連絡先やカレンダーの移行が済んでいる場合は、設定画面で「標準」(連絡先とカレンダー)を外してください。
すべてバックアップして復元すると、連絡先やカレンダーの予定が二重に保存されてしまいます。注意しましょう。
JSバックアップで移した写真は、新しいAndroidスマホの「jsbakup」フォルダー内に保存されます。
なお、JSバックアップの使い方は、「電話帳(アドレス帳)の連絡先を移そう」を参照してください。
電話帳では「かんたんデータ移行」を使用しましたが、写真や動画は「バックアップ&復元」でGoogleドライブかDropboxに保存しましょう。
iPhone内の写真や動画で必要なものだけAndroidスマホに移したい場合、インターネット上のサーバーに自分のファイルを保存できる「クラウドサービス」が便利です。
Googleは、Androidスマホに無料で15GBまで使える「Googleドライブ」を用意しているほか、スマホ内の写真や動画を保存できる「Googleフォト」というドサービスも提供しています(ワンポイント参照)。
ここではまず、写真データを例に「Googleフォト」を使う方法を説明します。動画データの場合も操作方法は同じです。
また、今後、新しいAndroidスマホで撮影した写真や動画はすべてクラウドに保存したいという場合は、ワンポイント「「Googleフォト」で自動バックアップのオンとオフを切り替える」を参照してください。
なお、クラウドサービスを利用する場合は、iPhoneの通信回線または、Wi-Fiでインターネットに接続できる必要があります。
インターネット接続ができない場合は、パソコンが必要です(コラム参照)。
Googleフォトの無料・容量無制限サービスの終了について
「Googleフォト」は、Googleが提供する、写真・動画専用のクラウドサービスです。
以前は、写真は1600万画素以下、動画は1080p以下であれば、無料・容量無制限で利用できましたが、2021年5月末で無料・容量無制限のサービスは終了し、6月1日からは無料で利用できる容量はGoogleドライブの15GBに含まれることになりました。
Googleドライブの15GBはGmailとも共有されるため、15GBを超えるとファイルの保存だけでなくGmailの送受信もできなくなりますので、注意が必要です。
15GBを超える写真や動画を保存したい場合は、有料サービスの導入が必要になります。
なお、これまでGoogleドライブをあまり使用していない場合は、iPhone7の写真や動画をバックアップするには十分の容量があるので問題はありません。
あらかじめ、Googleドライブの容量を確認しておきましょう。
あらかじめ、iPhoneで「App Store」にアクセスして無料の「Googleフォト」アプリをインストールしておきます。
iPhoneのホーム画面から「App Store」を起動して、「Googleフォト」を検索します。
見つかったら「入手」をタップしてインストールしてください。
インストールが完了したら「開く」をタップするか、ホーム画面の「Googleフォト」をタップして起動します。
アクセス権などの確認画面が表示されるので「OK」や「許可」をタップします。
バックアップの設定画面が表示されたら、Androidスマホで使用するGoogleアカウントでログインしていることを確認して「××さんとしてバックアップ」をタップ、バックアップのサイズを指定します。
ここでは「高解像度」を選択します。
モバイル通信でもアップロードしたい場合はここで設定をオンにしてください。
設定が済んだら「確認」をタップします。
Googleアカウントを設定していない場合は
Googleアカウントをまだもっていない場合は、「iPhoneのデータをまとめて移そう」のコラム「iPhoneでGoogleアカウントを取得する」を参照して、取得してください。
「Googleフォト」の画面が表示され、同時に写真のアップロードが開始されます。
画面右上のプロフィールアイコンをタップするとメニューが表示され、ここでアップロードが済んだかどうかを確認できます。
iPhoneから「Googleフォト」へのアップロードが完了したので、Androidスマホで確認してみましょう。
AndroidスマホでGoogleアカウントを設定するなどの初期設定が済んでいれば、「フォト」アイコンをタップするだけで、「Googleフォト」内の写真や動画を閲覧することができます。
Androidスマホのホーム画面の「Google」フォルダーをタップして、さらに「フォト」をタップします。
「Googleフォト」が起動します。
はじめて起動したときは、バックアップと同期の設定画面が表示されます。
初期状態ではオンですが、オフにしたい場合は設定を変更します。
iPhoneで設定したGoogleアカウントと同じであることを確認して「次へ」をタップします。
iPhoneから「Googleフォト」にアップロードした写真の一覧が表示されます。
サムネイルをタップすると写真を表示できます。
また、写真をAndroidスマホにダウンロードしたい場合は、写真右上のメニューアイコンをタップします。
写真のメニュー画面が表示されます。
Androidスマホに写真をダウンロードしたい場合は、「デバイスに保存」をタップします。
「Googleフォト」で自動バックアップのオンとオフを切り替える
「Googleフォト」では、同期をオンに設定すると、写真を撮影したりスクリーンショットをとったりすると自動的にすべてアップロードされます。
メモ代わりに撮影した情報など写真はプライベート情報も多いので、アップロードには注意が必要です。
自動アップロードの設定を変更するには、画面左上のメニューアイコンをタップして「設定」→「バックアップと同期」をタップします。
ここで自動バックアップのオンとオフを切り替えられます。
パソコンを使用している場合は、パソコン経由でiPhone内の写真データをパソコンに保存したりAndroidスマホにコピーしたりすることができます。
パソコンとiPhoneをUSBケーブルでつなぐと、iPhoneにアクセス許可を求めるメッセージが表示されるので、「許可」をタップします。
これでパソコンからiPhoneの写真が保存されているフォルダーにアクセスできるようになります。
あとは、必要な写真をいったんパソコンにコピーし、Androidスマホの任意のフォルダー(「Picture」フォルダーなど)にコピーします。