「星の降るような夜空」を最後に眺めたのっていつですか? 晴れた夜にはいつでも空いっぱいに輝く星々を見られる人は幸せです。なかなかそうもいかない場合は、スマホで宇宙に親しんでみるのも一興!そんなわけで今回は宇宙に超詳しいタレントとして知られる黒田有彩さんと一緒に、AQUOS R6を使って星空や宇宙を楽しむ方法をあれこれ試してみました。
黒田有彩さん
中学時代のNASA訪問をきっかけに宇宙に魅せられ、タレントとして宇宙の魅力を発信しながら活動中。本気で宇宙飛行士になることを目指している。2021年秋、13年ぶりにJAXA(宇宙航空研究開発機構)が宇宙飛行士を募集するのに合わせて受験のための準備を整えているところ。お茶の水女子大学理学部物理学科卒。
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YouTubeチャンネル『黒田有彩もウーチュー部』
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宇宙の説明を聞く前に、最初にやってみたのは、家庭用プラネタリウムを使って撮影スタジオ内に「天の川」を映し出し、AQUOS R6で撮影したらどんなふうに撮れるんだろうという実験。
今回、使用したのは「家庭用プラネタリウム Homestar(セガトイズ)」。天候が悪い日でも、おうちの中に星空を再現することが可能です。
しかし、投影されるのは細かい粒のような星空……どのように撮影するのでしょうか?
Homestarには「日本の瞬く星空」と「日本の星空(天の川)」の専用恒星原板があります。
今回は、「日本の星空(天の川)」の原板を入れてみることに。Homestarに原板を入れて、部屋を暗くすることで、壁に星空が映し出されるそうです。
ここで星空を撮影するときのポイント! AQUOS R6などのスマホで撮影するときは、手ブレしないように三脚を使うといいでしょう。
スマホ用三脚を使い、マニュアル写真モードでシャッタースピードとホワイトバランスを調整しながら撮影すると……。
結果はご覧の通り。思っていた以上に美麗な星空が撮れた気がします!
「Homestar」の星空はごくゆっくりと動いているので、シャッタースピードを最大にすると動いた星の軌跡も映すことができます。
黒田さんに、壁に映し出した天の川の前に立ってもらいました。まるで星々と一体化したようです。これ、かなり芸術的かつ斬新なショットなのでは?
――まず家庭用プラネタリウムで投影した星空をAQUOS R6で撮影してもらいましたが、いかがでしたか?
黒田有彩(以下、黒田):すごくきれいに撮れてビックリでした。AQUOS R6、しばらくお借りして、私もいろいろ撮影させてもらっていたんですけど……。かなり宝の持ち腐れをしていたことがわかりました(笑)。
――今日の家庭用プラネタリウムの撮影は、フォトグラファーさんにマニュアルでの操作についてアドバイスを受けながら撮ってもらったので、それでですよね。
黒田:ええ、教えていただいてシャッタースピードやホワイトバランスをいじりながら撮ってみたら、「こんなに可能性が広がるんだ」って。あんなに暗い中できれいに星空が撮れてしまうの、すごいですよね。
――使用した家庭用プラネタリウムは「Homestar」という製品なのですが、これは黒田さんも持っていらっしゃるんですよね。
黒田:そうなんです。「天文宇宙検定」という民間の検定試験を受けたとき、その成績優秀者にいろいろなグッズが贈られる企画がありまして、たまたま私が「Homestar」をプレゼントしてもらったんです。それで、こんなグッズが当たりましたと自分のYouTubeチャンネルでも紹介しました。
――「天文宇宙検定からあるものが届きました」という動画ですね。
黒田:あの動画もけっこう頑張って暗い中で撮影したんですよ。自宅のクローゼットに入り込んで撮ってみたんですが、なんだか怪しい雰囲気の動画になってしまって(笑)。
やっぱりスタジオだと、AQUOS R6のカメラ性能のおかげもあると思うんですけど、完全に真っ暗にもできるし、上手く撮れますね。
――黒田さんがAQUOS R6を使って撮影した写真も見せてもらえますか?
黒田:私が撮った写真はどれもとくに設定はいじらずに、構えてシャッターを押しただけのものです。今回は夜にばかり撮ってみました。
――これ月ですか?太陽みたいに見えますね。
黒田:そう、普通に月を撮影すると昼間のように明るく撮れるんです。満月だからというのもあるんだと思います。
――AIをオンにすると、暗いときは自動的に撮影モードが「ナイト」になるのですが、それにしてもかなり明るいですね。
黒田:こっちは夜景です。夜景はかなりきれいに撮れますね。ただ、これもマニュアルモードを駆使したらもっとプロみたいな写真が撮れるのかも。
――この森のような写真は?
黒田:夜の代々木公園です。このときもかなり暗かったんですけど、夜でも全然関係なく明るく撮れるのはすごいなと思いました。
――インタビューの前に屋上で撮った写真が以下ですが、同じ場所とシチュエーションで通常モードと「ナイト」モードでここまで違いが出るのもすごかったですね。
――普段は天体観測のために出かけることもよくあるんでしょうか?
黒田:ありますね。今年も本当は8月のペルセウス座流星群の時期に、長野県の阿智村という、星がよく見えるところでキャンプしようと思っていたんです。
そこでYouTubeの撮影をして、AQUOS R6で写真も撮ってこようと考えていて。ところが、ちょうどその頃にあいにく豪雨が続いてしまったんです。私もキャンプは初心者だし、危険だろうということで、急遽取りやめにしてしまいました。今年のペルセウス座流星群は新月の時期に近く、月光がない分よく見えるといわれていたので残念でした。
――素人っぽい質問なんですが、流星群って毎年同じ時期に見られるのはなぜなんですか?
黒田:それはですね、地球は太陽のまわりを1年で1周するんですけど、その軌道上にいくつかチリのたまり場があるんです。そこに地球が突入していくと大気圏にたくさんのチリが落ちてきて、それが燃えて光るのが流星群なんです。
チリというのは、もともと遠くからやってくる彗星(ほうき星)の残りカスのようなものです。彗星は太陽に近づいてまた放物線状に遠くに戻っていくんですが、太陽に近づいたとき汚れた雪だるまのような彗星のボディの一部が溶けて、チリの部分が宇宙空間に残されるんです。
――じゃあ、チリが向こうからやってくるわけではなくて、地球がたまり場に突っ込んで行って流星群になるんですね。
黒田:そうです。そういうチリのたまり場がいくつもあるんです。ペルセウス座流星群は毎年8月のお盆の頃に見ることができます。他にも1月のしぶんぎ座流星群、12月のふたご座流星群も有名で、この3つは三大流星群と呼ばれています。
――〇〇座流星群という名前が付いているのはなぜなんですか?
黒田:流星群は地球から見たとき、星空のある一点から放射状に流れるように見えます。その放射の中心に位置する星座が決まっているので、天体の位置を表すために〇〇座流星群という名前が付いています。
――流星群は東京などの都市部でも見ることができるんでしょうか?
黒田:見えます。ただ、できるだけ光が少ない場所のほうがいいです。おすすめは天文台の近くですね。天文台があるところは基本的に星がきれいに見える場所なんですよ。
東京だと国立天文台がそばにある武蔵野の森公園などはよく星空が見えます。それに、なにか天文イベントがあるときは天文台が一般の方を集めてイベントをやっていることもあるので、参加してみるのもいいと思います。
あとは東京だと六本木ヒルズの展望台なども穴場スポットです。かなり高いところにある展望台なので、街の灯りはそれほど気になりません。天気のいい夜に行くと、意外に星空がよく見えますよ。
――いいですね。とくに天文ファンではなくても、たまには星空をじっくりと眺める時間を持つのも大事ですね。
黒田:はい。月蝕ならマンションのベランダからでも見られますし。天文イベントもなにもないような日でも、たまには月や星をじっくりと眺めてみて欲しいですね。
空にかざすとAR(拡張現実)でどこにどんな星座があるのかがわかるアプリ。天体観測をするときに便利。ただ眺めているだけでも飽きない。
黒田さん
毎日少しずつ変わっていく月の様子をじっくりと観察できるアプリ。月の入りや月の出などの情報も表示される。月が好きな人なら必携。
黒田さん
国際宇宙ステーション(ISS)に搭載された2台のカメラからのリアルタイム中継映像が見られるアプリ。今どの宇宙飛行士がISSに搭乗しているのかもわかる。
黒田さん
ロケットを組み立てて、宇宙に打ち上げることのできるシミュレーションゲーム。まずは月を目指そう。上手に軌道に乗せれば月面に着陸できる。
黒田さん
このところコロナ禍でずっと「満天の星」が見えるような場所に出かけることができなかった……という人も多いのではないでしょうか。けれど、家庭用プラネタリウムやスマホアプリがあれば家の中にいても宇宙を楽しむことが可能です。それに地上の光が眩しくてあまりたくさんの星が見えない都会でも、当然ながら頭上にはいつでも星空や宇宙が存在しています。少しその気になって探せば、きっと近くにも宇宙を身近に感じられる場所があるはずです。
そのときはぜひ、夜景撮影に適した撮影モード「ナイト」が利用できるAQUOS R6をお供に連れて行ってください。
「宇宙は遠い場所ではない。もし、あなたの車が真上に走れるなら、1時間のドライブで行けるよ」(イギリスの天文学者、SF小説家、フレッド・ホイル)
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